レクリエーションが終わり、最後の夜だからみんなで晩御飯の後に花火をすることになった。
みんなが花火をしている中、私は悟君を連れてみんなの姿を一望できる丘上へとやってきた。 兎山悟(以下、悟)「話ってなに?いろはちゃん…」 犬飼いろは(以下、いろは)「うん…あのね… 私、わんぷりの『犬飼いろは』は…3月27日をもって、 晴れる道・オルタナティブを卒業します。」 悟「…なんとなく予想はできてたし、心構えもちゃんとしてたはずだったんだけどなぁ… やっぱ、辛いよ…寂しいよ…」 悟「でも、それがいろはちゃんの決めた道なら、僕は止めない。なんならずっと応援する。」 いろは「悟くん…」 悟「だからさ、いろはちゃんが選んで進んで行く道に、僕も連れて行ってほしいんだ。」 いろは「…え?」 悟「いろはちゃんの選んだ道を、誰よりもそばで、ずっと応援させてはくれませんか?」 いろは「そ、それって…」 悟「いろはちゃん、僕と、…僕と結婚してください。」 いろは「え…嘘…」 嬉しさと戸惑いから上手く感情がまとまらなかったが、涙が自然と流れてきた。 いろは「ほ、本当に私でいいの?結婚なんて聞いてないけど、こんな私でもいいの?」 そのように聞くと、悟君は自信たっぷりの目で私を見つめて答えてくれた。 悟「そんなところも大好きだから、俺はいろはちゃんを俺のお嫁さんにしたいんだ。 それで、返事をもらえるかな…?」 そんなの…決まってる! いろは「はい!こんな私でいいのなら喜んで!」 涙流しながらその手を取った。 悟「やったぁぁぁぁぁ!!!」 悟君が喜びの雄叫びをあげたと同時に、浜から花火が上がった。 その花火はまるで私たちの婚約を祝ってくれているかのように感じた。 いろは「悟君、指にはめて?」 悟「う、うん!」 指輪を箱から取り出して、私の左手の薬指にはめてくれた。 指輪のダイヤは今まで見たことないくらい綺麗で、このダイヤに負けないくらい綺麗な思い出を沢山作って行こうと考えた。
いろは「悟君…これからも末永く、よろしくお願いします。」
悟「こちらこそ、よろしくお願いします。」
美しい花火が上がる中、私たちは少し長めのキスをして、互いに愛を確かめ合った。