Top > 晴れる道・オルタナティブ > 第35話


これは、大人になったいろは達と、晴れる道・オルタナティブの先輩達の、
祝福の物語である。
*オープニング・ナレーション [#n37b7bbe]
&COLOR(red){過去の思いを胸に、この先の夢へまっしぐら!};
&COLOR(red){今日は注目悟といろは!悟のプロポーズが運命を変える!?};
&COLOR(red){たった1秒を大事にする、製作は岡崎、放送は全国。晴れる道わーるど、出発進行!};((晴れる道))
*プロポーズ良好…?((元ネタは電車でGO!! はしろう山手線の運転士の道のミッション「アクセス良好」)) [#c78e579e]
レクリエーションが終わり、最後の夜だからみんなで晩御飯の後に花火をすることになった。


みんなが花火をしている中、私は悟君を連れてみんなの姿を一望できる丘上へとやってきた。
兎山悟(以下、悟)「話ってなに?いろはちゃん…」
犬飼いろは(以下、いろは)「うん…あのね…
私、わんぷりの『犬飼いろは』は…3月27日をもって、
晴れる道・オルタナティブを卒業します。」
悟「…なんとなく予想はできてたし、心構えもちゃんとしてたはずだったんだけどなぁ…
やっぱ、辛いよ…寂しいよ…」
悟「でも、それがいろはちゃんの決めた道なら、僕は止めない。なんならずっと応援する。」
いろは「悟くん…」
悟「だからさ、いろはちゃんが選んで進んで行く道に、僕も連れて行ってほしいんだ。」
いろは「…え?」
悟「いろはちゃんの選んだ道を、誰よりもそばで、ずっと応援させてはくれませんか?」
いろは「そ、それって…」
悟「いろはちゃん、僕と、…僕と結婚してください。」
いろは「え…嘘…」
嬉しさと戸惑いから上手く感情がまとまらなかったが、涙が自然と流れてきた。
いろは「ほ、本当に私でいいの?結婚なんて聞いてないけど、こんな私でもいいの?」
そのように聞くと、悟君は自信たっぷりの目で私を見つめて答えてくれた。
悟「そんなところも大好きだから、俺はいろはちゃんを俺のお嫁さんにしたいんだ。
それで、返事をもらえるかな…?」
そんなの…決まってる!
いろは「はい!こんな私でいいのなら喜んで!」
涙流しながらその手を取った。
悟「やったぁぁぁぁぁ!!!」
悟君が喜びの雄叫びをあげたと同時に、浜から花火が上がった。
その花火はまるで私たちの婚約を祝ってくれているかのように感じた。
いろは「悟君、指にはめて?」
悟「う、うん!」
指輪を箱から取り出して、私の左手の薬指にはめてくれた。
指輪のダイヤは今まで見たことないくらい綺麗で、このダイヤに負けないくらい綺麗な思い出を沢山作って行こうと考えた。


いろは「悟君…これからも末永く、よろしくお願いします。」


悟「こちらこそ、よろしくお願いします。」


美しい花火が上がる中、私たちは少し長めのキスをして、互いに愛を確かめ合った。
その後私たちは浜へと降りてくるとソラちゃんたちが駆け寄ってきた。
「どこ行ってたの!?」「花火終わっちゃったよ?」


皆急にいなくなったことに心配してくれていたようだ。


いろは「大丈夫、ちゃんと見れたから」


口に手を置きながら笑ういろはを見て、左手の薬指に指輪があることに気づいたましろちゃんが問いかけた。


「え?い、いろはちゃんそれって…」「も、もしかして…!?」


いろは「うん。さっき悟くんにプロポーズされて結婚することにしたよ!」
「「「「おめでとう!!!」」」」


私たちの報告を聞き、笑顔で私に抱きつく者もいれば、涙を流しながら抱きつく物もいた。
その翌日。
悟「失礼します」


晴れる道「そちらにお掛けください」
僕といろははソファーに腰掛け、歩夢先輩は向かい側のソファーの後ろに立っている。


晴れる道は自身の椅子から立ち上がり、向かい側のソファーに腰掛け、話し始めた。


晴れる道「まずは、長旅ご苦労様でした。羽は伸ばせましたか?」


悟「はい。最近は業務詰めでしたので羽伸ばしになりました。
他のプリキュアたちも、いつでも配信できる環境が別荘にありましたので、配信もできて楽しそうにしてました。」
晴れる道「そうですか。それはよかった。
いろはさんは向こうに行っても毎日配信をしていたようですが、休むことはできましたか?」


いろは「あ、はい。ゆっくりできました。」


晴れる道「それはよかったです。卒業前に皆さんとしっかりと思い出を作れたようで何よりです。」


俺の前で卒業について話すということは、粗方何についてこの後話すのか察しはついているようだ。


晴れる道「それでは早速本題に入りましょうか。お話とは一体なんですか?」
その問いに俺は一呼吸を置いて話し出す。
悟「フゥ…はい。本日ここにきた理由は、幼馴染みである『犬飼いろは』さんと結婚することを報告しに参りました。」
結婚について僕が話すと、晴れる道は「やはりか」という顔をして、話し出した。


晴れる道「いろはさんの左手の薬指に、婚約指輪らしき物があったので、大体は察していましたが…そうですか…ようやくですか。」


悟「ん?よ、ようやく…とは?」


祝福のでもなく、否定の言葉でもなく、出てきた言葉は「ようやく」…考えもしなかった言葉に戸惑いを覚える。


晴れる道「以前から動画内で『あの2人はいずれ結婚するだろう』という話が常に上がっていましてね。
ようやく結婚することになってくれて、私はとても嬉しく思います。」
悟「と、いうことは…僕たちの結婚を認めてくれると…?」


晴れる道「認めるも何も…
いろはさんに関してはもうすぐうちの出演者ではなくなるので、僕たちが制限する必要はないでしょう?

それに僕たちはずっと、君たちの関係が進歩することを願っていたのですから。」
悟「あ、ありがとうございます!」


いろは「ありがとうございます!」


2人して晴れる道に頭を下げて感謝する。


よかった…これで一安心だ。
安堵し、このまま帰ろうとした時だった。

晴れる道にこのようなことを聞かれた。
晴れる道「ところで悟君。
君は、いろはさんと共に働きたいという理由で、晴れる道動画に編入したわけだが、そのいろはさんがいなくなるとなれば、君も引退してしまうのかい?」
勇介「いいえ、僕は残りますよ。
確かに、いろはさんと一緒に仕事をしたいっていう気持ちで晴れる道動画に編入しましたが、今は違います。

プリキュアやアイプリ、スクールアイドルの皆さんと、このチャンネルと共に成長していきたいと考えています。

それに、ここは暖かいので、なかなか離れられませんからね。」
その言葉を聞いて、晴れる道は少し安心したようで、大きく息を吐いた。


晴れる道「そうですか…こちらとしても嬉しいです。」


悟「僕なんかがここにいても、あまりメリットはありませんよ?」
晴れる道「いやいや、悟君は必要な人材だよ。後輩たちの教育に、事務作業も軽くこなせている。

出演者たちのメンケアは、これまで担当してくれていた誰よりも効力がある。

そして、悟君が代わりにやってくれているラジオやゲーム配信は好評でね。
特に、いろはさんとのコラボでは、てぇてぇの需要が多くの利益を生み出してくれていたんだ。

君はうちに必要な人材なんだ。
だから残ると言ってくれて嬉しいよ。」
いや、恐らくもっと多くの人が俺を俺よりも理解してくれているからこそ、配信も好評なのだろう。


晴れる道「それじゃあ改めて、2人ともおめでとう。
いろはさんは最後まで全面的にサポートさせてもらうよ。
そして、悟君はこれからもよろしく。」


悟「はい!これからもよろしくお願いします!」


晴れる道からの期待に答えなければ!と強く決意する悟だった。
後日、動画関係者の全員に結婚することを知らせ、全員から祝福の言葉を頂いた。

ただ、1名だけその日は体調不良で欠席しており、その人には社員の人が伝えてくれるとのことだった。



そして迎えた1月31日、いろはが卒業を発表した。

配信後はネットで話題となり、その日1番調べられた人物となっただろう。

悲しむ声もあれば、応援の声もあった。


いろはは卒業に向けてライブの準備により一層力を入れ始めた。
そして、最後まで明るく、みんなから応援をもらいながら卒業できる。









そう思っていた。


あの瞬間までは…
2月1日、YouTubeのコミュニティ投稿にて、


“犬飼いろはの卒業理由、『結婚』だってよ“


偽情報の投稿が波乱を呼んだ。
←to be contnued
←to be continued
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