Top > 晴れる道・オルタナティブ > 第49話


*オープニング・ナレーション [#n37b7bbe]
今回は、オープニング自体がありませんので、
オープニング・ナレーションもありません。
*ず~っとなかよし!わんだふる~! [#nd80d492]
今日は3月27日、いろはが晴れる道・オルタナティブを卒業する日である。


リハなどもある為、今日はいつもよりも早めに家を出ることになっている。


いろはも準備ができたらしく、事務所へと向かべく、共に歩き出す。


兎山悟(以下、悟)「いろはちゃん…昨日の配信を見てさ、一つ思ったことがあるんだ。
やっぱりいろはちゃんは、いろんな人から愛されてたんだなぁって。」
犬飼いろは(以下、いろは)「うん!…でも、リハでも失敗なんてしないから!」


勇介「じゃあ、楽しみにしてるよ。」


いろはを鼓舞し、事務所に着いた僕たちはスタジオへと向かい、リハーサルをするのだった。
リハが始まった。
悟くんにあれだけ意気揚々と大丈夫だと言ったのに、失敗してしまった…


楽屋で1人落ち込んでいると、
花束を持ったゆいぴょんがやってきた。
あくあ「ゆ、ゆいちゃん?」


するとゆいぴょんがこっちに走ってきて、抱きついてきた。


和実ゆい(以下、ゆいぴょん)「バカね…!何泣いてんの…!まだ早いよ…!」


その言葉は今の私を撃ち抜いた。

確かに今ここでいじけてる場合じゃない!


いろは「…ありがとう、ゆいちゃん。もう大丈夫だよ…」
私がそう言うと、ゆいぴょんは離れた。


ゆいぴょん「いい?頑張って、頑張って成功を掴み取るの!どれだけ悲しくても、それはみんなも同じなんだから!
いろはちゃんがこんなとこでいじけてちゃダメなんだから!」


いろは「うん、ありがとうゆいちゃん!」ギュ!


あまりの嬉しさに、私はゆいぴょんに抱きついた。
いきなりのことで驚いていたが、抱き返してくれた。


咲良うた(以下、うた)「いろは先輩!!」


うた…ちゃん?が入ってきた。
その後少しだけど、2人と話すことができて緊張も治った。
うたちゃんは先に帰っちゃったけど、ゆいぴょんには
「残ってここから応援しててほしい!」って言ったけど、多分帰っちゃっただろうな…


もう一度スタジオに行くと、悟くんが待っていた。


悟「2人とは話せた?」


いろは「うん。休憩時間ちょっと長めに取ってくれてありがと。」
悟「最後だからな。しっかり休んで!万全の状態で本番に挑まなきゃ!」


いろは「うん、そうだね!」


いろは(でもその前に、さっき失敗したところだけでも練習したい!)


私が練習したい箇所を伝えようとすると、


悟「さっきのミスのところだけでも練習したいんだよね?」


いろは「え?う、うん。よくわかったね?」
なぜか心を読まれて、したかったことを先に言われてしまった。


疑問に思い聞いてみると、悟くんは胸を張って言い張った。


悟「そりゃあ、旦那ですから!」


そんな悟くんにおかしさを感じて、笑ってしまった。
悟くんはそんな私につられて一緒に笑ってくれた。先ほどまでの緊張は和らぎ、ミスした所も、無事成功させることができた。


そして…卒業ライブの時間が訪れた。
いろは「…あれ?お、おかしいな…さっきまで和らいでたのに…」


開始直前で急に震えが止まらなくなった…
どうしようどうしようと悩んでいると…


悟「いろは!」


悟くんにいきなり両肩を掴まれた。そのことに驚いた私は
「な、なに?」と、聞こうとしたが、その前に悟くんにキスで口を塞がれてしまった。


大胆な行動に裏にいるスタッフさん達もびっくりしている。
戸惑っている私を見て…


悟「緊張はとけた?w」


と、小悪魔な笑みを浮かべる。


いろは「もう!///別の意味で心臓バックバクだよ…でも、ありがとう!」


震えは止まり、今は自身が満ち溢れてくる。


いろは「それじゃあ、先に行ってきます!」


悟「おう!僕も後で追いかけるから!」


こうして、卒業ライブが始まった。
*卒業ライブ「たくさんのワンダフルをありがとう」 [#haed097b]
卒業ライブが始まった。
『わんだふる・わお』から始まり、ホロライブJPと
わんぷり・ひろプリ・デパプリでの『Shiny Smily Story』までやってきた。
この次は、僕たちの番だ!
さくらみこ『アワーツリー』
突然の俺登場にリスナーたちは驚いている。
狙いどうりである。
その後いろは、みこと3人で歌っていき、曲も終盤…
やっぱり、愛する存在は必要なんだと、今は胸を張って言える。
曲が終わり、雑談タイムに入った。


犬飼こむぎ(以下、こむぎ)・いろは「はい!というわけで!みんな楽しんでる〜?

待って、緊張で口パッサパサなんだけどw
ちょっとお水飲みまーすw」


水飲みタイムに入ると、コメントが爆速で駆け抜けていき、タイムラグを通り越してようやく合流した。
こむぎ・いろは・猫屋敷ユキ(以下、ユキ)・猫屋敷まゆ(以下、まゆ)「ふぅ…それじゃあ次からは実際に私たちが踊って歌っていくよ!」


コメント欄が湧き上がり、何を歌うのかと、みんな盛り上がっていた。


が、その前にみんなに言わなければならないことがある。


いろは「だけど、その前に、みんなに重大発表があります!」

「なんだなんだ?」などといった興味深々なコメントが溢れ出す。
いろは「私、犬飼いろはは…






私の幼なじみの悟くんこと『兎山悟』さんと、この度!籍を入れる運びとなりました!」


そう、このタイミングで結婚報告である。
俺たちの予想は、ここで最悪の場合荒れに荒れまくり、それを収めるべく、俺の登場と、そのまま次に行く。
という計画だった。


しかし、コメント欄は荒れることなく、なんなら祝福の言葉がほとんどを締めていた。
「ついにか!?」「おめでとう!!」「悟!いろはを頼んだ!」


などといった言葉で埋まり、最高のパターンでの登場となった。


悟「はい!てなわけで皆さん!犬飼いろはの幼なじみの、兎山悟です!
この度は、私の方からいろはさんにプロポーズさせていただき、結婚の運びとなりました!」


コメント欄は相変わらず祝福の言葉で埋まり、本当に優しい場所だなと、少し肩の荷を下ろすことができた。
いろは「式の方は…いつあげるか分かりませんが、近々行おうとは話し合っています。」


悟「これまでいろはのことを応援してくださったファンの皆さん、本当にありがとうございました!

しかし、私はまだまだ出演者でいるつもりなので!聞きたいこと等がありましたら、是非是非質問してください!

それでは!最後まで楽しんで行ってください!

じゃあ、またあとでね、いろはちゃん!」


いろは「うん!また後で!」


出てきた扉に入り、配信画面から僕の体が消えたのを確認し、僕は楽屋に戻る。
楽屋に戻ると、そこにはゆいちゃんが居た。


悟「あ、ゆいさ…ん!?」


いきなり腹パンをされたが、威力はこもっておらず、ポス!っという音がなるだけだった。


ゆいぴょん「いろはちゃんのこと!頼んだよ!」


泣きじゃくりながら笑顔でそう言うゆいちゃんに、僕は自信満々に答える。


悟「はい!いろはをこの命に変えても守って見せます!!」


するとゆいちゃんは、ここに座れと言わんばかりに椅子を引き、指を刺した。
僕がそこに座ると隣に座り、ライブ映像が流れているモニターを指差した。
俺はゆいちゃんと一緒にライブを見届けることとなった。


そして、泣きじゃくりながらホロライブ1期生と共に『夢見る空へ』を歌いきり、髪型を解くいろはを見た。


「守りたい想いはプリキュアの象徴だから!」


いつかいろはが言っていた言葉だ。
それを解いたということは…

その意味を察した俺は、この後会うまでは堪えようと思っていた涙が自然と流れ出す。
少し待てば、泣きながらいろはが楽屋に戻ってきた。
真っ先にゆいちゃんがいろはに抱きついた。


ゆい「お疲れ様!」


いろは「…うん!ありがとう!」


泣きながら抱き合う2人を見て、自然と涙が流れ続ける。

するとゆいちゃんが抱きつくのをやめ、俺の方を向き、目線で何かをしろと言っている。
悟「いろは、本当に1年間お疲れ様。」


いろは「悟くん…ありがとう!」


僕はいろはと抱き合い、そしてキスをした。


その様子を見ていたゆいちゃんは、顔を赤くし、両目を手で隠しながらも、隙間を開けてこちらをのぞいていた。
まぁそんなゆいちゃんを無視していろはとキスを続けていると、流石にゆいちゃんに止められてしまった。


その後、今回のライブに携わってくれたスタッフの方々に挨拶をして周り、最後に晴れる道の元へとやってきた。
いろは「晴れる道さん!本当に1年間お世話になりました!。」


晴れる道「いえいえ、こちらこそ1年間という長い間、晴れる道ワールドで活動してくれて本当にありがとうございます。
これからは大変だと思いますが、頑張ってください。」


いろは「はい!本当にありがとうございました!」


精一杯の感謝と共に、晴れる道の元を去った。


その後X(旧Twitter)で反応を見てみると、なんと78万人もの人たちが見にきてくれていたようで、晴れる道ネットワークの視聴率トップとなった。
この夜、『犬飼いろは』は伝説となった。






そして、『晴れる道・オルタナティブ』での『犬飼いろは』の物語は、終幕を迎えたのだった。
*結婚式にて… [#r3ac5fdb]
いよいよ式が始まる。
いろはのご両親はもちろん、プリキュア仲間や、晴れる道テレビアナウンサーにホロテレアナウンサー、そして晴れる道、さらにいろはと親しい外部の方も呼んである。


牧師「それでは、新郎様の入場です。」


牧師さんの掛け声と同時に扉が開き、純白のタキシードを着た僕はお辞儀をして、会場のレッドカーペットの上を歩く。


上原歩夢(以下、歩夢)「悟さん!おめでとうございます!」


晴れる道「悟君、とても似合っているよ。おめでとう。」


悟「ありがとうございます。」


歩夢先輩と晴れる道に祝福の言葉をもらい、俺は牧師さんの前までやってきた。
牧師「それでは新婦様の入場です。」


扉が開き、いろはがお義父さんと共に拍手の中、レッドカーペットの上を歩き、こちらまでやってきた。


お義父さんはいろはを送り届け、自身の席へと戻られた。


そして牧師さんが質問を始めた。
牧師「夫、兎山悟。あなたは犬飼いろはを"妻"とし、愛することを誓いますか?」


悟「はい。誓います。」


牧師「妻、犬飼いろは。あなたは兎山悟を夫とし、愛することを誓いますか?」


いろは「はい。誓います。」


牧師「それでは指輪の交換を」


指輪を取り出し、いろはの左手を取る。
以前あげた結婚指輪は右手につけてくれている。

そのまま左手の薬指に指輪をはめ、いろはも俺の左手に指輪をはめてくれた。
牧師「それでは、誓いのキスを。」


いろはのベールを取り、いろはの顔がはっきりと見える。
先ほどは止められたけど、今は誰も止めることはしない。

なぜならこれは、僕といろはさんの、愛の誓いなのだから。


そして、お互いの顔の距離がゼロになり、誓いのキスをするのだった。


悟「いろはさん」


いろは「悟くん」


悟&いろは「これからも末永く、よろしくお願いします。」
晴れる道(この瞬間、悟といろはは本当の夫婦となり、それから幸せな家庭を築いていくのだが…)



晴れる道・歩夢(それはまた、別のお話…)

*意見・感想等のコメント枠 [#z5414b7b]
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